Teenager Foreverのようで、そうでもない話
刹那の長さについては諸説あるが、指をひとはじきする(弾指)間に65刹那あると言われているほか、『大毘婆沙論』では、24時間=30牟呼栗多=900臘縛=54,000怛刹那=6,480,000刹那とし、1刹那の長さを1/75秒に比定している。
しかし、中観派の開祖である龍樹は、刹那に具体的な時間的長さを設定する思想を否定している。
極めて短い時間を念といい、一刹那、または60刹那、または90刹那などを一念とする[1]。
心の詰襟を立て直し
青春時代に思いを馳せる。
刹那的なにかに暑苦しく燃えていた10代は
今よりも声が大きい男の子だった。
あと動きが今よりも大きかった。
大仰なジェスチャーで不満を訴えたり、
友達ともめた時は取っ組み合いになって
(殴り合いではないけど)
電気アンマがキマるまで戦争が続いたり、
平たく言うとエネルギッシュだった。
今も割りかしエネルギッシュだけど。
10代の爆発力みたいなのは誰しも共感するところがあって
そういう時期の心情を歌った歌が最近話題になってるんですよ。
「Teenager Forever」っていって
キング・グヌーってバンドの曲なんですけど、
え?キングヌーって読むんですか?
まあいいじゃないですか。
僕ヤホーで調べたんでお伝えしますね。
MVがとても良くて、メンバー各自に100万渡されて
自由に使い切るという企画の中で
ボーカルだけが南国で超・女遊びに興じるというもの。
他のメンバーは旅行やら親孝行やらまあ割と素敵な
使い方をしてる中、ボーカルだけリピドー全開。
わかりやすくておもしろいし、エネルギッシュ。
歌詞も直線的で伝わりやすい。
普通にいい曲と思いきや、そこは
トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイルバンドですよ。
イントロのアコギからエレキに変わるギターに始まり
緩急ついたイントロAメロが続いて
そっからコードも二転三転と展開していく。
テンポが早いのもあって、初めて聞いただけでは
全く追いつけない。この聴き手を置いてくスピード感。
2番になってようやく構成を理解して
サビをじっくり聞けたと思ったら
一気にスローテンポになってシットリ。
頑張って走って追いついたのに
急に止まられて逆に追い越して見失う。また緩急。
「愛せなかったとしてぇもぉぉおおおおおお↑お↑お↑お〜(転調)」
そしてアウトロ、猛スピードでまさかの3小節。
全然引っ張らない。この撤収の速さ。
藁を焚べた時のような刹那的な燃える勢い。
とにかくこの構成にも[Teeanager Forever]というタイトルのらしさを
詰めているあたりにさすがは
トーキョー・ニュー・ミクスチャー・スタイルバンドだなと
関心したという話です。
というようなレビューはまあどうでもいいんですけど、
(以下はどうでもいいレビューよりさらにどうでもいい私的見解)
先日のcarpe diem(その日を摘め)な話と同じだけど
Teenager Foreverみたいに刹那的に駆け抜けて生きてると
たまにゾーンに入ることがある。超集中状態。
極端な話でいうとアスリートが言う「ボールが止まって見える」とか
小磯健二くんが衛生落下直前にやってのけた
2000桁くらいの暗号の解読とか
(「あ、暗算…!」っていうやつ/サマーウォーズ)
脳がフル回転し過ぎて周囲との時間感覚がズレたり
周りの音が一切聞こえなくなったり、
書きすぎてもう手が思考の先を行って動いたり
そういうことあるだろ一回くらい。
この曲はかなりゾーンに入っているように感じた。
聞いてるとゾーンに入れるという意味ではなく、
バンドの本人たちがそのゾーンの中にいる時に
この曲が仕上がったんだろうなという意味です。
「元々の巧さ」にプラスして「1つ思考の先を行く展開」の
組み立てがなされてるというか。
本当のことは知らないけど。
青臭い題材なのにとことん研ぎ澄まされてる。
ということは、この曲はTeenagerの頃のゾーンと
King Gnuとしての現在のゾーンと
「過去」「現在」の二重のゾーンに入っている。
むしろゾーンの歌やないかこれ。
やりよるわ。キング・グヌー
最近どうですか?研ぎ澄まされてますか?
オナニーをやめると研ぎ澄まされるみたいな話は聞きますね。
詳しくは「しあわせアフロ田中 第6巻」を読んでくれ。
「永遠に泳ぎ続けるエネルギーを持つマグロはきっと空も飛べるはず」
そんな思いから。
p.s
個人的にゾーンに入れる音楽は
Gramatikとwaiai (音が爆裂にいいから)
あとSlipknot (強くなった気分になるから)